第６回菩提霊能者「イタコは人生のあらゆる苦悩を解決する指南者」

――菩提先生は恋愛から仕事、また人生における様々な問題を霊能力で解決する優れた霊能者です。イタコといえば通常、霊降ろしによって死者の声を伝えるという印象が強い存在ですが、王寺院に在籍するイタコ霊能者の皆さまはそれだけではなく現実の問題を解決する優れた指南者でもあります。それは何故なのでしょうか？

菩提霊能者：本来、イタコとは市井に暮らすごく一般の人々が抱えていた生活にまつわる問題を解決する相談者としての役割が強い者でした。古来より日本の村々には、呪術師や祈祷師、まじない師といった霊的な能力を持つ者が必ずひとりは居りました。その者は村人たちの農業や商業に関する悩みを聞き、未来の吉凶を占い、また恋や結婚にまつわる悩みなども聞く役割を担っておりました。イタコに関しても同様です。琉球地方に伝わるユタやノロと同様の存在であったと言えるでしょう。「死者霊を降ろして声を聞く」という部分に焦点が当たったのは近代に至って以降のことです。

――なるほど。本来イタコとは菩提霊能者のように人生の様々な問題に答えを授けるアドバイザーであったということですね。

菩提霊能者：もちろん現代のアドバイザーとは異なりますが、そういった側面もあった、と言うことはできるかもしれません。東北地方にはオシラサマという土着の神様がおります。その神様は養蚕と農業をつかさどると言われており、村々では必ずと言っていいほど敬われておりました。そのオシラサマと意識を通わせ、ご機嫌を取ることで、人々に富と繁栄をもたらすのがイタコの本来の役目のひとつであります。またオシラサマからは託宣がもたらされることがあります。その託宣によって人智を越えた情報を知り、未来を察し取り、それを人々に伝えることで一族や村々を繁栄へと向かわせる……イタコとはそんな存在です。例えば、来年の豊作や凶作、縁談の善し悪し、子宝に恵まれる時期、人生の転機などを人々に伝えたり等です。文明開化以前の日本の村々にはごく当たり前に居た霊能者の末裔、それこそが本来のイタコなのです。

――では恋愛の悩みや人生相談に応えるイタコというのは当たり前のことなのですね。

菩提霊能者：はい。本来であれば当たり前のことです。しかし、昨今はイタコと言いますと「死者の霊を降ろして憑依させて喋る」といった部分のみが先行して伝わっておりますので、一般的には当たり前ではないかもしれませんね。

――霊降ろしのみを行うイタコばかりが注目されていることに関してはどうお思いでしょうか？

菩提霊能者：「仕方のないこと」という思いと、またもう一方「本来のイタコの御業を絶やしてはならない」という思いがあります。
前者に関しては、明治から大正、昭和、平成と時が変わるにつれ、科学文明が浸透し、それにひきかえ理屈で解明できない霊的なものは迷信として隅に追いやられていく流れがありました。そんな流れの中、イタコが生きていくためには、よりわかりやすい“見世物”としての側面を強調せざるを得なかったのでしょう。イタコといえども生活がありますので。たとえば古代の偉人の霊を降ろし、口調を変えながら話す姿は“見世物”として面白い側面があります。テレビの心霊バラエティーなどでもそういった降霊術を披露する霊能者の方が大勢いらっしゃいますね。
しかし私個人としましては、そういった“見世物”としてのイタコ芸ではなく、古来より語り継がれてきた、人々の生活の悩みに応え続けてきた、本来のイタコの技術を決して絶やしてはならないと思っております。我々は芸人ではありません。人々の悩みを解決し、未来を的中させ、富と繁栄をもたらす目的で霊能力を授かった霊能者なのです。その力は適切に使われるべきであり、また同時に正しい形で後世に語り継がれるべきです。

――菩提霊能者の真摯な想いを感じました。鑑定をお考えの方に何かお伝えしたいことはありますか？

菩提霊能者：死者霊を降ろしてその意思を皆様に伝えるのもイタコの仕事です。しかしそれだけではありません。本来のイタコは、皆様の生活にまつわる悩みを解決し、願いが叶うための方法を人智を越えた霊能力で導き出す存在なのです。恋愛の悩み、結婚の悩み、人生にまつわる様々な悩み、ぜひ我々にご相談下さい。土地に語り継がれし秘儀の霊能力であなたの悩みに正しい答えを見出し、あなたの人生を愛と富、繁栄に満ち溢れたものにいたします。