現代のシャーマン呼ばれるイタコ

日本の霊能者を特集する番組で必ず耳にするイタコ。イタコは青森県や岩手県などの東北地方に昔から存在する霊能者です。また、イタコがいることで知られる恐山の名も同様に広く全国に知られています。この恐山は、青森県の下北半島にある有名な霊場。霊場とはその名の通り亡くなった人たちが集まる場所であり、この恐山は比叡山や高野山と並ぶ日本の三大霊場のひとつとされています。その殺伐とした景色はあの世の入り口にあるといわれる賽の河原に似ているともいわれています。しかし実際に賽の河原を見た人がいるはずもなく、それだけにそこに降り立つだけで人々は現実社会とは違う何かの力を感じずにはいられません。そんな霊界ともっとも近い場所で、イタコは希望者に口寄せを行っているのです。

ただ、イタコについてあまりよく知らない人たちの中には、恐山に行けばいつでもイタコに会えると思っている人も少なくありません。しかし、実際にはイタコは常にここに暮らすわけではなく、普段は下界の自分の家でごく普通に暮らしています。そして、恐山菩提寺で行われる恐山大祭と恐山秋詣りの時のみ恐山にやってきて、口寄せといわれる降霊術を行うことになっているのです。そのため、この期間内はイタコの口寄せを目的に全国から相談者が押し寄せ、連日数時間待ちの長い列ができるのもうなずけるでしょう。限られた期間内で少しでも多くの人に応えるよう、一人の時間は短時間に制限されますが、それでも口寄せを望む人が後を絶たないのは、イタコのその能力が本物であることの証といえるでしょう。

しかし、イタコが霊能者であることは知っていても、イタコ自身の背景を知る人はほとんどいないようです。イタコのほとんどは女性で、しかも盲目の人や弱視の人が多いです。それは、東北では先天的あるいは後天的に視力に障害があり自立が難しい人にイタコの修業をさせ、自活を促すという昔からの慣習に基づいているからです。先天的な視力障害のある者の中には、まだ幼いうちにイタコの下に入り厳しい修業を積んできた人もいます。もちろん、最近ではこのような慣習はほとんど見られなくなりましたが、こうして修業を積んだ女性たちが今現在現役のイタコとして活動しているのです。目の見えない人は感覚が研ぎ澄まされるだけでなく、第六感が非常に優れているとされています。イタコとなった女性たちは、これらの眠っている能力を修業によって研ぎ澄ましイタコとしての能力を修得して口寄せを行うことで、人々の役に立ちながら同時に自らの生活の糧を得ていることになります。

ただ、現存するイタコの多くは高齢化が進み、老齢の女性が多いです。昔のように盲目や弱視の人たちが自らの力で生き抜かなければいけなかった頃とはずいぶん世相も変わり、時代の流れに逆行するようなイタコの修業は徐々に過去のものとして風化しているのが現状です。こういった高齢化に伴う体力的な問題から、以前は週末にも恐山で行われていた口寄せは、特定の期間のみになったのは非常に残念なことであります。しかし、デジタル化が進んだこのご時世ながら、今なお相談者が後を絶たず日本だけでなく世界のメディアに取り上げられるイタコは、イタコの持つ口寄せの力が本物であることを認めていることの表れとも言えるのではないでしょうか。

イタコにはどんなことが相談できるのか知りたい

イタコが行う口寄せとは、死者や行方不明となって生死さえわからない人たちの霊をこの場に呼び寄せたり、あるいは神の声を代弁してくれる降霊術です。降霊にもさまざまなパターンがあり、霊や神などの見えない世界からの声を霊能者が伝聞のように第三者的な立場で語る場合も少なくありません。しかしイタコの場合は、呼び寄せた霊や神仙がイタコに乗り移り、その口を借りて話し始めるためまるで本人と話しているかのように非常に現実味にあふれた降霊となるのがほとんどです。

例えば、突然亡くなった家族と話したい、もう長いこと消息がつかめない家族の手掛かりがほしいなどの相談に行くと、イタコがその人の霊を呼び寄せいわゆる憑依という状態になり、実際に本人がそこにいるかのように会話ができます。中には残した家族への思いをつづる霊や成仏したいから見つけてくれと切に願う霊もいて、思わず涙があふれる相談者も多いです。このようにイタコに相談する人の多くはすでにコンタクトの取れなくなった人との接点を求めてやってくる人が多いのですが、近年では縁結びや復縁、縁切りなどの人気も高まっています。イタコによる縁結びや復縁、縁切りは、相談者にもっとも近い先祖霊や守護霊などが直接助言を与えてくれるため、相談者本人が非常に納得でき、相談の成果も上々です。また、イタコ自身が苦労してきたことから、悩みを抱える相談者にとても良心的な対応をしてくれると評判は高いです。ただし、イタコは冠婚葬祭などの催事は一般的には行わないことは知っておくといいかもしれません。

時間や場所に制限されず相談したい

イタコに口寄せを希望しても、恐山大祭などの特定の時期にしかイタコに会えないとなると、現実的に難しいと考える人も多いのが現状でした。しかし、イタコのもつ能力は定評があり相談したいという声は後を絶ちません。そこで、多くの人の相談に応えられるよう現代の社会事情に合わせ電話占いを行うイタコが登場することとなったのです。私ども王寺院もそうですが、電話占いによるイタコの口寄せは、直接青森や恐山まで足を運ばなくても相談できる上にまるで直接会って話しているかのように的確に助言を送れるので、恐山で口寄せをしてもらうのと何の遜色もありません。これもイタコの持つ能力の強さと言えましょう。イタコは霊界と交信することができるため、電話で声を聞き始めると同時に降霊を始めます。また、場合によってはお祓いや縁結びなども行っています。ここまではほかの占い師とあまり変わりはないように思えますが、やや違う面があります。

イタコは先輩イタコの下で非常に厳しい修業を積み、その能力を高めていった人たちであるということです。そのためイタコは元々特別な人ではなく、ある意味とても人間的な霊能者と言えるのです。縁結びなどの電話をした場合など、顔も見ず声のみで最後まで聞かずとも、口寄せによって対策を見つけてくれることがイタコの能力の高さを物語っています。縁結びや縁切りといった人間関係のトラブルは、イタコが電話占いを行う中で自発的に祈願を行ってくれていることもしばしばあるのは、イタコの人間的な優しさとも言えます。そんなイタコの人柄や能力を聞きつけた人たちが、イタコの電話占い王寺院を利用するとともに、ご友人に紹介されたりリピーターにもなっていただいていることは、ネットのレビューや口コミからも伺えます。