第１回困難愛の解決事例

ご相談内容

「取引先のデザイン事務所の社長と3年越しの交際を続けています。彼には10年前に結婚した奥さんと小学生の長男がいて、いわゆる不倫関係です。ときどき、残業を理由にして泊まりがけで私のマンションに来ていたのですが、最近、奥さんにばれたらしく家庭は修羅場になっているようです。以前から奥さんと離婚して私と一緒になると約束もしてくれていたのですが、今回の彼の狼狽ぶりを見ているうちに、「あれは言葉だけだったのかな…」という気がしてきました。なんだか人生が虚しいです。私はこの先、どうすれば良いのでしょうか？」

（神奈川県横浜市・宮沢もえ30歳・営業職）

イタコ霊能者の対応

もえさんはどうすれば良いか分からないとのことでしたので、とりあえずこちらの判断にて、不倫相手の男性の生き霊を降ろし、口寄せすることにしました。通常、霊降ろしをする際には、イタコ自身の意識は曖昧な（トランス状態）まま推移するのですが、的確なアドバイスを差し上げるにはお二人の会話も考慮しなくてはと考え、降霊を行うイタコの私自身の記憶を最大限保持できるように務めました。男性を降ろした時の第一印象は、人の考えに流されやすく、気が弱い性格、というものでした。これは、もえさん自身の内面とも共通します。とにかく煮えきらないカップルという感じです。事実、口寄せ中の会話も非常にとりとめがなく、困難を潜り抜けても一緒になりたいという気概が感じられませんでした。最初の降霊を終えた時点では、関係の解消を助言するのが得策と思いかけたのですが、その後、念のために相手の奥様の生き霊も降ろしてみたところ、思わぬ事実が判明したのです。以下、会話の一部を再録させていただきます。

相談者：「彼と一緒になりたいんです。別れてもらえませんか？」

奥様の生き霊：「私だって、できることなら別れたいわ」

相談者：「え、どういうことですか？」

奥様の生き霊：「貴女との関係を知る前から、○○（夫の名）には愛想が尽きていたの。ただ、性格の不一致で離婚するといっても、もう私たちの間には息子もいるし…。もし、あの子が成人するまできちんとした経済的援助ができるというのなら、今すぐにでも別れたいと思っているわ」

要するに奥さんの側も以前から離婚を考えていたようなのです。しかし、現在の夫の会社は経営状態が思わしくなく、このまま離婚しても十分な慰謝料と養育費を取れないという判断から、決断を躊躇していました。 全ての口寄せを終えた後、N子さんが男性に対して経済的な援助をできるなら、離婚は意外と円滑に進むことを申し上げ、初回の鑑定はひとまず終了しました。

その後の経過

数日後、もえさんは不倫相手の男性にかなりの額の資金提供を申し出たそうです。お金の捻出に関しては、もえさんのご実家が土地資産を持つ元・農家であることが幸いしました。この援助のおかげで慰謝料と養育費のメドもつき、現在はすでに離婚が成立しています。ただし、相手の男性は最終的に経営不振のオフィスを畳みました。大手の工業メーカーにデザイナーとして再就職し、もえさんのマンションに同居中です。今回の出来事を通して男としてのプライドにようやく目覚めたらしく、「君に借りた金は絶対に返す」と言ってくれているとのことです。正式な入籍はまだですが、すでにもえさんのお腹には男性の子供がいることも伺いました。過去はどうあれ、この先はともに手を携え、幸福な人生を送っていただきたいと思います。

ご相談内容

｢イタコ降霊術により、生きている人間の魂も呼び出していただけると聞きましたので、試しにご相談してみました。約1年前に交際を解消した恋人のことがどうしても忘れられません。彼を呼び出してもらって、ヨリを戻してくれるように説得したいのですが、上手くいくでしょうか？｣

（北海道札幌市・森りえ27歳・団体職員）

イタコ霊能者の対応

ご相談者の意志と目的がはっきりしておりますので、こちらもただちに元恋人の生き霊を口寄せさせていただきました。しかしご当人同士の会話の経過は思わしくなく、相手の男性側には復縁の意志が感じられませんでした。落胆されるりえさんには「生き霊を呼び出しての会話というのは、そのご本人の肉体記憶には残りませんが、霊体レベルではしっかりと残存しています。今回の口寄せをきっかけに、彼は少なくとも貴女のことを強く思い出すはずです」と申し上げておきました。これは決して慰めではありません。一人のイタコとして多くの実例に接してきた経験から真実をお伝えしたのです。

口寄せの会話によって、離別後、消息が不明だった彼が東京で働いていることも判明しましたので、「一度、あちらへ出向いて、直接、彼に会ってみてはいかがでしょうか」というアドバイスもさせていただきました。

その後の経過

2週間後、りえさんは有休を取って東京へ赴かれました。生き霊との会話で知った相手の住所近辺を歩いていたところ、偶然、本人と再会！その夜は先方のマンションに一泊しました。彼女が東京に来た理由については「気まぐれな観光旅行」と告げて誤魔化したそうですが、相手の男性はこの再会を「運命」と感じたらしく、以降は札幌と東京の間での遠距離交際が続いています。

彼は「ここ数日、りえの夢を見続けていたら、その本人に会うなんて…。やっぱり僕には、君しかいないということを神様が教えてくれたんだろうな」と口癖のように漏らしているそうです。「そう言われても、黙って笑うしかありませんよね。たぶん、王寺院さんのことは一生、秘密にしておくと思います」と、りえさんはとても幸せそうにおっしゃっていました。

ご相談内容

「恋人に二股をかけられていたことを最近知ったミジメな女です。彼は他に恋人がいることを私に隠して交際を続けていました。それがこともあろうに、二ヶ月後に挙式するんです…。もう私、悔しくて夜も眠れません。せめて相手の幸せをぶち壊してやりたい。どうにかして、イタコの霊術でこの願いを叶えてもらえないでしょうか！」

（東京都新宿区・山口英恵32歳・事務職）

イタコ霊能者の対応

当然ではありますが、電話越しに話す英恵さんは、終始、涙声でかなり取り乱していました。「恨みを晴らす」「復讐する」といったネガティブなご相談は基本的にはお受けしていないのですが、「本当はまだ彼を愛している。できるなら振り向いてほしい」という、とても切実な女心を感じましたので、復縁を目的にした口寄せとイタコ祈願をさせていただきました。

「口寄せの際は絶対に恨みの言葉は言わず、なるべく優しいお気持ちで貴女の心情を訴えてください」ともお伝えしておきました。電話越しに癒しの霊波をお送りしているうちにも、当の英恵さんも少しずつ落ち着きを取り戻されたようで、こちらの言葉に素直に従っていただくことができました。予想よりはずっと穏やかな形で鑑定を終えることができたと思います。

相手の男性は最初から英恵さんを騙そうと考えていたのではなく、英恵さん側に結婚の意志がないものと勘違いして、後から交際を始めた新しい女性との結婚を決めたようでした。口寄せでそうした事実も判明しましたので、「彼に対して明確な意思表示をしてこなかった貴女の側にも問題があるのですよ」と、はっきり申し上げておきました。

その後に執り行った祈願の手応えも上々でした。彼は挙式を目前にして、まだかなり迷っていました。こちらはその心の隙間を埋めるべく、彼の魂に刻まれている英恵さんへの未練を最大限に強め、二人の間に存在する赤い糸をつなぎ直すことに務めました。

その後の経過

どこからどう伝わったものか、彼と英恵さんの過去の関係が花嫁の耳に入り、結局、挙式は延期となりました。そのまま婚約も解消され、現在、相手の男性はフリーの状態に戻っています。また、すべてが白紙に戻った直後に英恵さんを呼び出し、「僕にはやっぱり君しかいないことが分かったんだ」とはっきり言ったそうです。念のため結婚を破談にした花嫁の側の心情を霊視しましたが、英恵さんに対しても、男性に対してもさほど強い恨みの感情はなく、これからのお二人の前途に悪い影響を与えることもなさそうです。

こうしたご相談の解決というのは困難を極めるのですが、このケースに関してはほぼ最良の形で結果を出せました。先日は英恵さん自身から「今度は結婚を前提として、彼との交際を再開しています」とのうれしいお言葉もいただきました。本当に良かったと思います。